禅語は、禅宗の僧侶の言葉、禅家の用語とされる言葉です。
禅というのは、自分とは違う相手を許し認め、自分とひとつとする「おおらかな心」、人間が本来自分の中に持っている「ほとけ」の心を呼び起こすことと言われています。そうすることで自分の心を自由自在にコントロールすることができるようになるそうです。
ここではそんな禅宗で使われている言葉の中からシンプルで幸せな毎日を送るための前向きになれる禅の言葉を紹介していきます。
心を軽くする『禅』の言葉 一覧
1. 一行三昧 (いちぎょうざんまい)
とにかく一つのことに邁進する。
2. 一樹春風有両般 南枝向暖北枝寒 (いちじゅのしゅんぷうりょうはんあり なんしはだんにむかいほくしはかん)
一本の樹に春風が吹いたのに、南の枝は暖かく感じるが、北の枝には届かないということから、予想外の結果が起きるものということ
3. 一日不作 一日不食 (いちにちなさざれば いちにちくらわず)
労働することが一番大切なことであり、それができなければ食べることができない
4. 下載清風(あさいせいふう)
心に溜め込んだ荷物を下ろすことができれば、心にも清らかな風が吹く
5. 家和万事成(いえわしてばんじなる)
家庭が平和であれば、すべてのことがうまくいく
6. 我逢人(がほうじん)
人と会うことから全てが始まる
7. 鶏寒上樹 鴨寒下水(とりさむくしてきにのぼり かもさむくしてみずにくだる)
同じ鳥でもその時々の対処法が違うことから、一つの答えや方法にとらわれず、もっと多様なものと心得るべき
8. 看々臘月尽(かんかんろうげつじん)
自分の命にも限りあることから目をそらすことなく、座して死を待つのではなく今やりたい事に挑戦しよう
9. 看脚下(かんきゃっか)
足もとに注意せよ、常に自戒し、自己を見失ってはならぬ
10. 喫粥了(きっしゅくりょう)
お粥を炊き、食べて茶碗を洗うように、あたりまえのことの日々の繰り返しが大切な修行である
11. 漁夫生涯竹一竿(ぎょふのしょうがいたけいっかん)
釣竿一本あれば、一生涯、生計を立てていけるという意味から、多くを望まず簡素な暮らしがいいということ
12. 鏡分金殿燭(かがみはきんでんのしょくをわかつ)
美しいものを映している「鏡」は勘違いすることなく無心でそのものを映すように、周りの存在に自分が惑わされることがないようにせよ
13. 悟無好嫌(さとればこうおなし)
好き嫌いせずに、あるがままを受け容れてみること
14. 行亦禅坐亦禅 語黙動静体安然(ゆくもまたぜんすわるもまたぜん ごもくどうじょうに たいはあんねんたり)
坐禅をしたり写経をしている時だけが禅ではない。人と話しているときも、黙っているときも、動いているときも、休んでいるときも、日常のすべてが禅であると自覚すれば、心身ともに落ち着いた境地に至る
15. 好雪片々 不落別處(こうせつへんぺんべっしょにおちず)
ふる雪は、無造作に落ちているように見えても実は落ちるべきところに落ちている。一喜一憂せず、物事はあるがままに現実を受け入れて生きよ
16. 行雲流水(こううんりゅうすい)
空をゆく雲や川を流れる水のように、執着することなく、事に従って行動する
17. 時時勤払拭(じじにつとめてふっしきせよ)
心を曇らす塵やホコリは、常々に心がけて払い清めよ
18. 隻手音声(せきしゅおんじょう)
理屈や分別に固執せず、本来の意味を全身全霊で感じ取りなさい
19. 千里同風(せんりどうふう)
たとえ千里離れた場所であっても、人々が同じ思いを持つことで世の中には同じ風が吹く
20. 洗心(せんしん)
心の塵を洗いおとすこと
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