3. 動物や虫にまつわる表現
春になると目覚める生き物たち。その姿や声もまた、春の風物詩です。
- 春眠(しゅんみん)
春の眠りは心地よく、つい寝過ごしてしまうという意味。 - 雀始巣(すずめはじめてすくう)
二十四節気のひとつ。春になり雀が巣作りを始める時期。 - 燕来る(つばめくる)
南から渡ってくる燕。春の訪れを告げる鳥。 - 蝶(ちょう)
春になると舞い始める虫。優雅な姿で多くの詩歌に詠まれます。 - 蛙鳴く(かわずなく)
田んぼや池から聞こえる蛙の声。春の夜を彩ります。 - 雉(きじ)
春に鳴く日本の代表的な鳥。古典では「ほろほろ鳥」とも。 - うぐいす(鶯)
「ホーホケキョ」という鳴き声で春の訪れを知らせる鳥。 - 熊目覚める(くまめざめる)
冬眠から目覚める熊の姿。春の生命の復活を象徴。 - 蜂(はち)
春の花々に集まる虫たち。活発に飛び始める季節です。 - 毛虫(けむし)
若葉に現れる虫。春の訪れの副産物でもあります。 - 雁帰る(かりかえる)
冬を日本で過ごした雁が北へ帰っていく様子。春の通過儀礼のような風景。 - 春の鳥(はるのとり)
春に見られる野鳥の総称。生命の音を感じさせます。 - てんとう虫
暖かくなると現れるかわいらしい虫。春の象徴のひとつ。 - 小動物目覚める(しょうどうぶつめざめる)
リスやモモンガなど、冬眠していた小動物が動き出す季節。 - 羽音(はおと)
虫たちの羽ばたく音が聞こえる春の昼下がり。
4. 天気や風景を描写する語
うららかな日差し、霞む山並み、そよぐ風。春ならではの気候や景色を映した言葉です。
- 春の空(はるのそら)
どこまでも高く澄みわたる春の空。 - うららか
春の日差しが穏やかで、心も晴れやかになるような様子。 - 霞む(かすむ)
春特有の、遠くの景色がぼんやりと見える状態。 - 朧月(おぼろづき)
春の夜に霞んで見える月。幻想的で情緒深い光景。 - 春風駘蕩(しゅんぷうたいとう)
春風がゆるやかに吹き、のどかで穏やかなさま。 - 野遊び(のあそび)
春の野原に出かけて、自然と親しむ遊び。貴族文化にも見られます。 - 霞の彼方(かすみのかなた)
霞んで見えなくなる遠い景色や想い。 - 春雨(はるさめ)
やわらかく降る春の雨。優しい印象の雨です。 - 春の夕暮れ(はるのゆうぐれ)
日が長くなってきた春の黄昏時。どこか切なさも感じさせます。 - 霞立つ(かすみたつ)
野山に霞がたちのぼる様子。和歌によく登場します。 - 春の光(はるのひかり)
やわらかであたたかい、春特有の日の光。 - 春の海(はるのうみ)
凪いで穏やかな春の海。俳句でもよく詠まれます。 - 春の嵐(はるのあらし)
春の季節に吹く突風や大雨。命の強さと儚さを感じさせます。 - 春空け(はるあけ)
春の早朝、空が明けてくる時間。鳥の声とともに始まります。 - 霞晴る(かすみはる)
霞が晴れて景色があらわれる様子。希望や明るさの象徴にも。
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