5:冬の植物と生きもの
冬枯れの木々や、雪の下で耐える草花、冬眠する動物たち。冬でも生きる自然の息吹や静かな生命力をたたえる言葉を集めます。
- 枯木(こぼく)
葉を落とした木々。冬の寂しさの中に、どこか凛としたたたずまい。 - 冬芽(ふゆめ)
春に向けて枝先につける小さな芽。寒さの中の生命の予兆。 - 冬木(ふゆき)
冬の間、裸木となった樹々。枝ぶりの美しさが際立つ。 - 椿(つばき)
冬から春にかけて咲く花。寒中に咲く紅の花が鮮烈な印象を残す。 - 南天(なんてん)
冬に赤い実をつける縁起の良い植物。雪との対比も美しい。 - 柊(ひいらぎ)
冬の厄除けとして使われる木。とげとげしい葉が特徴。 - 冬枯れ(ふゆがれ)
草木が枯れてしまった冬の景色。静かな美を感じさせる。 - 落葉(おちば)
秋から冬にかけて散った葉。地面に積もった様子も風情がある。 - 霜柱(しもばしら)
地面にできる細く透明な氷の柱。冬の冷え込みを物語る自然の造形。 - 冬鶯(ふゆうぐいす)
本来春に鳴くうぐいすが冬に鳴くことも。静けさの中に響く声。 - 雪兎(ゆきうさぎ)
雪の中を走る兎、または雪で作ったうさぎ。童心をくすぐる存在。 - 越冬(えっとう)
動植物が寒さをしのいで冬を生き抜くこと。命のたくましさを感じる。 - 枯芝(かれしば)
冬の間、黄色くなった芝生。静かな時間の流れを感じさせる。 - 冬の虫(ふゆのむし)
寒さの中、わずかに姿を見せる虫たち。たくましさと儚さの象徴。 - 冬籠り(ふゆごもり)
動物が冬の間、巣などにこもること。人にも共通する冬の過ごし方。
6:人の営みと冬の情景
囲炉裏や炬燵、雪かき、冬の旅。人々が冬をどのように過ごしてきたかを描いた言葉です。古典にもよく見られる、冬を耐えしのぐ生活の姿があります。
- 炬燵(こたつ)
冬の家庭の象徴とも言える暖房器具。家族が自然と集まる場でもある。 - 囲炉裏(いろり)
火を囲んで暖をとる昔の暮らしの中心。語らいの場にもなった。 - 炭火(すみび)
炭の火で暖をとる様子。じんわりとした温かさが心まで温める。 - 火鉢(ひばち)
小さな室内暖房具。手をかざしてぬくもりを分け合う風景が浮かぶ。 - 湯たんぽ(ゆたんぽ)
寝床を温める道具。冷たい夜を心地よく過ごすための工夫。 - 雪かき(ゆきかき)
生活のために積もった雪を除く作業。大変だが地域の助け合いも生まれる。 - 雪見(ゆきみ)
降る雪や積もる雪を眺めること。心を静める時間。 - 年越し(としこし)
一年の終わりを迎え、新しい年を待つ冬の一大行事。 - 除夜の鐘(じょやのかね)
大晦日に煩悩を払うために鳴らす鐘。静かに心を整える時間。 - 寒稽古(かんげいこ)
寒さに打ち勝ちながら修練を積むこと。武道などで用いられる。 - 正月飾り(しょうがつかざり)
年始を迎えるための装飾。冬の中に新たな命の兆しを感じる。 - 鍋(なべ)
寒い時期に食べる鍋料理。身体と心を温める、団らんの中心。 - 雪道(ゆきみち)
雪に覆われた道。歩く足音や足跡が、冬ならではの風情を生む。 - 冬ごもり(ふゆごもり)
寒さを避けて家にこもること。静かに過ごす時間と心の充実。 - かまくら
雪で作られた小さな家。中で火を焚いて温かく過ごす、北国の知恵と遊び。
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