7. 暦や時間を示す月の言葉
朔、初魄、祥月など、暦法や時の流れと関わる名称です。これらは天体観測や陰暦に基づく言葉であり、日常生活や年中行事を司る重要な概念でもありました。暦の中で月が果たした役割を示す証でもあります。
- 新月(しんげつ)
月齢0。月が地球と太陽の間にあり、全く見えない状態。暦の基点となる。 - 朔(さく)
新月のことを指す語。旧暦では各月の1日を「朔日(ついたち)」と呼ぶ。 - 晦(つごもり/みそか)
月が隠れて見えない晦日(みそか)の月。月末を示す語。 - 望(ぼう)
望月(満月)のこと。旧暦15日にあたる。 - 弦月(げんげつ)
上弦・下弦の月を指す。半分に見える月の総称。 - 三日月(みかづき)
旧暦3日の月。暦注や文学で吉兆・新生の象徴とされる。 - 二十日月(はつかづき)
旧暦20日の月。やや欠けて夜遅くに出る月。
※ 1. 月の形や満ち欠けを表す言葉にも掲載 - 更待月(ふけまちづき)
旧暦20日の月。夜更けに昇る月を指し、暦と時間感覚をあらわす。 - 三十日月(みそかづき)
旧暦の晦日(30日)の月。ほとんど見えず、新月へ移ろう直前の月。 - 晦月(かいげつ)
月末に見えなくなる月。新月前の呼称で、暦と結びついた表現。 - 月齢(げつれい)
新月を基点として数えた日数。月の満ち欠けを示す指標。 - 暦月(れきげつ)
暦上の月。暦法に基づき月日を区切る意味合いで使われる。 - 旧暦月(きゅうれきづき)
太陰太陽暦に基づく月。月見や行事は旧暦に準じて行われることが多い。 - 朔望(さくぼう)
新月と満月をあわせた言い方。
暮らしに彩りを添える月の表現
月にまつわる言葉をたどることは、古代から受け継がれてきた人々の感性や祈りに触れることです。
「月の言葉」を理解することで、自然を味わい、文化を学び、心を癒す時間を得られます。
今夜、ふと空を見上げて月を眺めてみましょう。
きっと、あなたの心にぴったりと寄り添う「月の名前」が見つかるはずです。
そしてその気づきが、日々をより豊かにしてくれるでしょう。
FAQ よくある質問
Q1. 月の異名とは?
A1. 月の異名とは、満ち欠けや季節、神話や文化にちなんで付けられた月の別名のことです。例えば「望月(もちづき)」「朧月(おぼろづき)」「桂月(けいげつ)」などがあり、それぞれに意味や背景があります。
Q2. 月の言葉はどんなときに使うの?
A2. 月の言葉は、和歌や俳句など文学作品だけでなく、季節の挨拶や手紙、スピーチでの表現にも使われます。また、文章に情緒や趣を添えるときにも役立ちます。
Q3. 中秋の名月とは何を指すの?
A3. 中秋の名月とは、旧暦8月15日の夜に見える月のことをいいます。特に美しい満月とされ、日本では「十五夜のお月見」として親しまれてきました。
Q4. 月の異名は何種類くらいあるの?
A4. 日本や中国の文学に由来する月の異名は数百種類以上あるといわれます。代表的なものだけでも100種類以上あり、暦や季節、神話などによって分類されています。
Q5. 月の名前を覚えるメリットは?
A5. 月の名前を覚えることで、自然や季節をより深く感じられます。文章表現が豊かになり、また子どもや学生にとっては日本文化や古典の学習にもつながります。
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