静寂・夜・余韻の言葉
夜の深まりや音の少ない世界を表す語が中心です。派手さを避け、静けさそのものを美として描く表現が並びます。
- 夜阑|yè lán — イエ・ラン
夜更け。
人の気配が薄れた深夜を指し、集中や内省が深まる時間帯を静かに示す語。 - 静夜|jìng yè — ジン・イエ
静かな夜。
物音の少ない夜の情景を、そのまま端正に映す表現。 - 夜深|yè shēn — イエ・シェン
夜が更けること。
時間の経過とともに静けさが深まっていく様子を自然に表す。 - 夜深人静|yè shēn rén jìng — イエ・シェン・レン・ジン
夜が更け、人が静まる。
世の動きが止まり、完全な静寂が訪れる深夜の情景を表す成語。 - 静谧|jìng mì — ジン・ミー
ひそやかな静けさ。
無音ではなく、空気の気配を含んだ穏やかな沈黙を感じさせる。 - 幽静|yōu jìng — ヨウ・ジン
奥深く静かなさま。
人の少ない場所や心の奥を思わせる、落ち着いた静けさを帯びる語。 - 暗夜|àn yè — アン・イエ
暗い夜。
光の乏しい夜を指し、恐怖よりも沈黙や深さを感じさせる表現。 - 清夜|qīng yè — チン・イエ
澄んだ夜。
空気の透明さや月明かりの清らかさが伝わる、詩的な夜の表現。 - 夜雨|yè yǔ — イエ・ユー
夜の雨。
静けさの中で雨音だけが響く情景を思わせ、感情を内側へ導く語。 - 夜风|yè fēng — イエ・フォン
夜の風。
見えない動きが静かな夜にわずかな流れを与える、情景的な表現。 - 夜凉|yè liáng — イエ・リャン
夜の涼しさ。
気温の低下だけでなく、心を鎮める穏やかな感覚を含んでいる。 - 暮夜|mù yè — ムー・イエ
夕暮れから夜にかけて。
昼と夜の境目に漂う、落ち着いた移行の時間を静かに示す。 - 夜静|yè jìng — イエ・ジン
夜が静まること。
周囲の音が消え、空間全体が落ち着いていく状態を表す。 - 更深|gēng shēn — グン・シェン
夜がさらに深まること。
古典的な時間感覚を含み、夜半を過ぎた静寂を思わせる語。
神聖・霊性を感じる言葉
宗教観や精神性と結びついた語を中心に構成しています。清め、悟り、目に見えない光を静かに示します。
- 神光|shén guāng — シェン・グアン
神異の光。
不思議な光や、内側からにじむ精神の光彩を表す。 - 灵光|líng guāng — リン・グアン
霊妙な光。
神仏にまつわる光や、仏性の輝きとして語られることがある。 - 天启|tiān qǐ — ティエン・チー
天の啓示。
上天が福や導きを「開く」ことから、天の示しとして用いられる。 - 神域|shén yù — シェン・ユー
神の界域。
神明の領分、または神妙な境地を指す語。 - 净界|jìng jiè — ジン・ジエ
清浄無垢の境界。
仏教で煩悩や穢れを離れた領域を言い、寺院を指す場合もある。 - 常寂光土|cháng jì guāng tǔ — チャン・ジー・グアン・トゥ
常に寂して光ある仏の境地。
仏教で四種の浄土の一つとされ、究竟の涅槃境界を示す。 - 神耀|shén yào — シェン・ヤオ
神(精神)の輝き。
精神が顕れて輝くことを表す語で、古典語彙としても見える。 - 灵境|líng jìng — リン・ジン
霊妙な境地。
名勝地や寺院のある霊地、また芸術上の深い境地などを指す。 - 天命|tiān mìng — ティエン・ミン
天の命。
天から定められた命運・使命という思想的な重みを帯びる。 - 清净|qīng jìng — チン・ジン
清らかで乱れのない状態。
心境の安定や、仏教で煩悩を離れたあり方を指す。 - 神意|shén yì — シェン・イー
神明の意志。
「神の意向」の意味で用いられる一方、文脈によっては神情・意志そのものも指す。 - 灵性|líng xìng — リン・シン
聡明さ、賢さ。
人や動物の「利発さ」を表す語で、感受性の鋭さを含む言い方にもなる。 - 圣域|shèng yù — シェン・ユー
聖人の境地。
聖人が到達する崇高な境界を指す語として立つ。 - 天籁|tiān lài — ティエン・ライ
天の籟(自然の音)。
風や水、鳥の声など、人為を介さない自然界の響きを指す。
闇・冥界・影の言葉
死後世界や見えない領域を連想させる語です。恐怖よりも静けさや深さに重きが置かれています。
- 冥界|míng jiè — ミン・ジエ
死後の世界、陰間。
生と死の境を越えた領域を指し、重く静かな印象を持つ。 - 幽冥|yōu míng — ヨウ・ミン
暗がり、または陰間。
視界の届かない深さを含み、古典にも多く現れる。 - 暗影|àn yǐng — アン・イン
暗い影。
光の外側に生まれる輪郭を思わせ、不安と静けさが共存する。 - 深渊|shēn yuān — シェン・ユエン
底知れぬ淵。
心理的・象徴的な闇の深さを示す強い語。 - 亡魂|wáng hún — ワン・フン
死者の魂。
帰る場所を失った存在を思わせ、哀しみを含む。 - 死寂|sǐ jì — スー・ジー
完全な静寂。
音も動きも失われた空気を想像させる表現。 - 阴影|yīn yǐng — イン・イン
陰の影、影。
光の届かない部分に生まれる存在感を示し、比喩にも使われる。 - 幽影|yōu yǐng — ヨウ・イン
ほの暗い影、静かな影。
文脈の中で、闇に沈む気配や余韻を描くのに向く。 - 暗界|àn jiè — アン・ジエ
暗い世界、暗い領域。
比喩として用いられ、現実とは異なる層の存在を連想させる。 - 冥火|míng huǒ — ミン・フオ
夜の火光。
闇の中に浮く火の明かりを指し、冷えた光景を連想させることがある。 - 梦魇|mèng yǎn — モン・イエン
悪夢(夢の中で受ける強い恐怖や圧迫感)。
眠りの底から迫る恐れを、そのまま名づけた語。 - 暗流|àn liú — アン・リウ
表に出ない流れ、潜在する動き。
見えない力や感情のうねりを闇になぞらえる。 - 冥思|míng sī — ミン・スー
深い思索。
外界から離れ、意識が沈み込むように考え続ける感覚を含む。 - 幽暗|yōu àn — ヨウ・アン
ほの暗い、昏い。
単なる暗闇ではなく、空気ごと沈むような暗さを示す。

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