91 『所詮、男も女も、自分の死をゆだねる相手をもとめて精神の彷徨をつづけているにすぎない。』
92 『所詮、恋は愛のかわりにはならない。人は永遠の愛をもとめて性こりもなく恋に憧れる。』
93 『女が男に惚れて、どこにプライドを残す場所があるのだろう。』
94 『女性でもね、男性でもね、自分が幸運な時ね、運が向いている時はね、必ず悪口を言われるの。悪口を言われるということはね、悪口を言いたくなるほどね、その人が幸運なのよね』
95 『傷めつけられ、反発するエネルギーが、思いがけない仕事を生む原動力になったりもする。』
96 『小説を書くことは私にとって快楽なのです。この快楽を手放したくないという欲望が、私にはあります。煩悩は捨てなくてはなりませんが、私はいい小説を書きたいという煩悩だけは、いまも捨て去ることができません。死ぬまで煩悩を抱えて生きるのが、人間というものです。煩悩を完全になくせばブッダ(悟った人)ですが、世の中はブッダばかりになってしまったら、ちょっと困るでしょう。だから私は、そんなに立派なお坊さんではないのです』
97 『情熱の火は燃えれば必ずおとろえるのが自然の現象。』
98 『信じるという能力は文明の進化につれ失われる。つまり、教育が高まるにつれ失われる。信じる能力は文明とは逆行するのである。』
99 『心のこだわりをなくそうとするなら、まず人に施すことから始めてください。施すのが惜しい時はなぜ惜しいかを徹底的に考えてみることです。』
100 『心の風通しを良くしておきましょう。誰にも悩みを聞いてもらえずうつむいていると病気になります。信頼できる人に相談して、心をすっとさせましょう。』
101 『心を込めて看病してきた人を亡くし、もっと何かしてあげればよかったと悲しみ悔んでも、亡くなった方は喜びません。メソメソしているあなたを見てハラハラしていることでしょう。早く元気を取り戻して下さい。』
102 『親ができることは、まず子どもの中の可能性をみつけてやること。』
103 『辛くて悲しいどん底にあるときには、四季折々の美しい自然に目を向けてくださるようにお願いいたします。』
104 『人とつきあうのに秘訣があるとすれば、それはまずこちらが相手を好きになってしまうことではないでしょうか。』
105 『人に憎しみを持たないようにすると、必ず綺麗になりますよ。やさしい心と奉仕の精神が美しさと若さを保つ何よりの化粧品なのです。』
106 『人の苦しみを自分のことのように思いやる。想像力はイコール、思いやり。思いやりイコール、愛です。』
107 『人の幸せとは、自分がいることにおいて、誰かがもうひとつ幸せになってくれること。それを幸せと言う。』
108 『人の話を聞く耳を持つことは大事です。もし身の上相談を受けたら、一生懸命聞いてあげればいいのです。答えはいりません。ただ聞いてあげればいいのです。』
109 『人は、人を愛していると思い込み、実は自分自身だけしか愛していない場合が多い。』
110 『人は、不幸のときは一を十にも思い、幸福のときは当たり前のようにそれに馴れて、十を一のように思います。』
111 『人は自分の意志で生まれたのではなく、命を授かってこの世に生まれたのです。何のために? 自分以外の誰かを幸せにするために。』
112 『人は所詮一人で生まれ、一人で死んでいく孤独な存在です。だからこそ、自分がまず自分をいたわり、愛し、かわいがってやらなければ、自分自身が反抗します。』
113 『人間が孤独であることと、この世が無常であることは、生きていく原点なんですね。』
114 『人間が生きるということは自分の欲するものを手に入れたいということと、ある部分では同義でしょう。』
115 『人間として生まれると、他の動物にはない誇りが心に生じるのだと思います。学校の成績より、他者の苦しみを思いやれる想像力のある人間こそ素晴らしいのです。』
116 『人間なんて、ほんとに弱い者だということを自覚しておいたほうがいいし、だからといって、自分の弱さに甘えないことです。』
117 『人間に与えられた恩寵に「忘却」がある。これは同時に劫罰でもあるのですが。たとえ恋人が死んでも、七回忌を迎える頃には笑っているはず。忘れなければ生きていけない。』
118 『人間のいろいろな問題は自愛から起こります。』
119 『人間の心の奥底にかくされているものは当人自身にさえ、すべてはいつでもわかっていないのではないだろうか。』
120 『人間の心は移ろい易いものだし、情熱は必ず衰えるものだ。恋の永遠性などある筈がない。』
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